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人材教育の株式会社総合教育研究所

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愛すべきドラッカー(4)

JUGEMテーマ:ビジネス
 

〜教えること・学ぶこと〜

 

 今号のドラッカーの言葉は

 知識組織になるためには学ぶ組織でなければならない。知識を教えることはできない。だが学ぶことはできるです。

  (出典: PF・ドラッカー〜理想企業を求めて〜)

この背景にあるドラッカーの問題意識は、「知識労働者の生産性の低さ」です。ドラッカーは、工場等の肉体労働において得られた生産性向上の原則の多くが「知識労働の生産性の向上」にも使えると考えていました。得るべき成果指標を見える化し、成果に至るプロセス指標を見える化し、様々な問題を解決することによって、企業が知識労働の生産性の向上を継続的に実現できると。

 

 知識を教えることはできない。だが学ぶことはできる」という考え方を実践している事例として取り上げられているのが、日曜大工用品の小売り大手チェーン、ホーム・デポです。この会社では、新人に対し責任を加速度的に与えており、26歳ですでに損益に責任をもたせるケースさえあります。採用、発注、価格設定まで任せることによって、学ぶうえで必要な自立性を与えているのです。

 

 この考え方で思い出すのが、26年前、まだリコーに在職していた頃、会社訪問させていただいた兵庫ダイハツさんの「分社長」という制度です。当時、赤字脱却を任されたのが後藤正幸氏です。全社員がマネジメントゲームにより、経営計画を立案できるトレーニングを受けていることで、年齢に関係なく分社(営業所)設立の経営計画を立案でき、承認されれば、「分社長」になれるというものです。現実に、26歳で若き「分社長」が活躍していた記憶があります。当時の私にとっては、想像もできないダイナミックな組織でした。蛇足ですが、私が創業した頃の研修サービスの一つがマネジメントゲームでした。懐かしい!

 

 もう一つ思い出すケースが、ホンダさんで研修をお手伝いした時、体感したOCT(オン・ザ・チャンス・トレーニング)という考え方です。

ホンダ社内でしか分からない造語ですが、知識を教えることはできない。だが学ぶことはできる」と正に同じ考え方です。学ぶ機会を提供することは組織の責任であり、組織はそのための環境とプロセスを整える役割がある。これがホンダの人財育成の根本思想なのです。従って、ホンダでは、“挑戦する”ことをとても大切にしています。笑い話ですが、退職時の挨拶状の中で、「大過なく退職を向かえることができました・・」という文面がしばらく話題になったくらいです。

ホンダの歴史をみても、創業11年目、伝説の「マン島TTレース」参戦では、メカニックもライダーも全員20代だったそうです。人選も「やりたいやつは手をあげろ!」「はいっ!」で決まったといいます。

同じ年、鈴鹿工場建設のすべてが、30代の一課長(白井孝夫氏)に任されたそうです。いやはや、驚きです。

知識を教えることはできない。だが学ぶことはできる」という考え方は、ホンダの創業者である本田宗一郎さん自身の体験“三現主義=現場・現物・現実”から来たように思います。本田さんの「やりもせんに!(やりもしないで、机上の知識でものの可否を断ずるな)」という声が聞こえてくるようです。

 

それと、知識を教えることはできない。だが学ぶことはできる」ためにドラッカーが開発したマネジメント手法が、自らPDCAサイクルを回す目標管理(MBO Management by Objectives)システムです。組織全体と所属する部門の方針を考えつつ、自らが目標とすべきものについて上司と意見を交換し、両者が合意して目標を掲げるのです。決して、与えられる目標にしてはなりません。この面談においてメンバーとマネジャーとの間に十分なコミュニケーションがなされ、意志決定プロセスへの参画が行われ、メンバーの大幅な能力の向上が図られるのですから。 
| 愛すべきドラッカー | 20:50 | comments(0) | trackbacks(0)
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