2013.06.05 Wednesday
JUGEMテーマ:ビジネス
中小企業大学校三条校(新潟県)で開催された「部下の戦力化を早めるOJTと目標管理」のことを取り上げます。
初めて、中小企業大学校三条校の講師を務めさせていただいたのは、もう10年以上も前になるでしょうか。早いものです。今回、初めて私の方から提案したコースが「部下の戦力化を早めるOJTと目標管理」です。
なぜ、今、このテーマを取り上げたのか?
それは、私自身もサラリーマン時代そうだったように、多くのビジネスマンの皆さんが「やらされ感」で仕事をしているという現状があるからです。経営品質アセスメント基準書の「組織的能力」の項目に「組織の価値観にもとづき社員が自主的に行動できる環境づくりをどのような方法で行っていますか」という問い掛けがあります。なぜ有るかと言えば、「やらされ感」ではなく、自ら「やりたい感」で働いている組織が少ないからに外なりません。
当たり前の事ですが、「やらされ感」で仕事をするのと、「やりたい感」で仕事をするのと、どちらが仕事の成果が出るか言うまでもありません。本来、OJT制度、目標管理制度は、「やりたい感」を高めるために作られた筈です。でも、現実は、逆の効果になっていませんか。
形骸化したOJT制度、目標管理制度をいつまで続けるのでしょうか。
主人公である社員一人ひとりが、「やりたい感」で取り組める環境づくりこそ、経営幹部一人ひとりの責任です。
「レヴィンの法則」という考え方があります。
B(社員の行動)=f[P(資質)×E(環境)]
B=Behavior(行動) f=Function(関数)
P=Personality(人間性、人格、個性、価値観、性格等々)
E=Environment(上司のリーダーシップ、人間関係、組織風土等々)
人の行動や考えは、個人の資質(性格や能力、経験値)と環境の条件(上司のリーダーシップ、人間関係、労働条件や組織風土、教育体制など)によって大きな影響を受けるというものです。社員一人ひとりが「やらされ感」で仕事をしているのか、「やりたい感」で仕事をしているのか、最も影響を与えているのは、実はE(環境)なのです。最大のE(環境)である経営幹部のあなたの仕事観・社員観・顧客観を変えなくていいのですか。
私たちはロボットではないのです。仲間と描くビジョンと自分自身のビジョン実現に向けて、熱い熱い想いが湧きあがる存在なのです。
社員の情熱に点火しましょう。
社員の笑顔が溢れた、見る見る成長する場となるOJT制度、目標管理制度にしようではありませんか。
参考までに、カリキュラムを載せておきます。
OJTの考え方と進め方
業務を通じて、社員を計画的に育成するために、OJTリーダー自身の振り返りを行うと共に、成果が出るOJTの考え方と方法を学習することができます。
• 効果的OJTリーダーの役割と心得
• 効果的OJT計画の作り方
• 効果的OJTを行う前の準備事項
• 効果的OJTの進め方
目標管理の考え方と作成方法
社員個々の仕事への主体的取り組みや、自己実現に向けての動機づけを促しながら、組織目標と個人目標の統合化を図ることで、組織効率の向上と経営戦略の効果的な実現をめざす本来の目標管理の体系を学習することができます。
• 効果があがる組織としての目標管理の考え方と狙い
• 現状分析から、課題を導き出すステップ
• 社員個々の役割の明確化
• 社員個々の目標管理シートの作成手順
効果があがる面接手法
実際に目標を掲げ、実行する当事者である中堅社員のやる気と適切な目標の設定と行動計画ができるための面接の仕方を学習することができます。
• 効果的な目標面接のステップ
• 社員の成長レベルに合わせた対応
• 社員が目標を低くする理由
• 効果的なフィードバック面接のステップ
• 社員の自己評価とリーダーの評価の差異の理由